書籍「分断を生むエジソン」から学ぶ経営と組織の課題
北野唯我さん著「分断を生むエジソン」は前作「天才を殺す凡人」の続編であり、起業家アンナを焦点に当てたストーリーです。
組織構築の課題
この本で出てくる組織の話は、大企業や老舗の"あるある"というよりも、ここ10年ぐらいに創立した比較的に若めの組織の課題を言語化されています。 起業してスタートアップ / ベンチャーである程度の成功をおさめ、次のフェーズに入ったときの課題ではないでしょうか。
わたしが押さえたいポイントは、組織の課題と個人の課題のそれぞれ2つあります。個人といっても経営/上級管理職にあたるヒトを指しています。
- 「 役割の異なり」が生む組織の分断をテイクリスクできるか
- 分断を繋ぐものをどうチームに招くか
- 「知らないことを知らない自身」にどう気づくか
- 成長の時間軸を待てるか
「役割の違い」が生む分断
書籍の中にワードをまとめると、次のような感じでしょうか。(詳細は書籍を買って読んでください) 前作では天才・秀才・凡人というヒトをカテゴリー化して説明されていましたが、今作では抽象度をかえて説明されています。 より組織を俯瞰して捉えるため、組織でいえば役割を持った部署ごとにカテゴライズされています。
国 | イデオロギー | 比率 | ドライバー | KPI | 病める王 |
---|---|---|---|---|---|
西の国 | 技術と変化 | 1 | 技術 | 変化量 | 分断を生むエジソン |
中部 | 法律と公益 | 2 | 夢を忘れたピーターパン | ||
東の国 | 経営と雇用 | 10 | 経営 | 雇用量 | 魂なきバンカー |
南部 | 娯楽と生活 | 100 | 才能を殺す巨大なスイミー |
各国の特徴と課題は上記ですが、それを繋ぐもの5人の説明もあります。 ざっとまとめるとこんな感じですかね。
さて、あなたは前に進める「繋ぐもの」でしょうか、それとも他者の足をひっぱる「病む王」でしょうか。 群れて他者の足をひっぱるのだけは避けたいですね。他国を責めるのではなく、共に課題解決を歩むことができるか自問してみましょう。
あわせて読みたい書籍
書籍「分断を生むエジソン」とあわせて読むと楽しめそうなもの。前作を読んだ上で、起業家アンナが何に陥ったか考えると面白いかも。
繋ぐもの5人がどう橋をかけるかは、「他社と働く」を読むと気づきがあるかも。
他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論 (NewsPicksパブリッシング)
- 作者:宇田川 元一
- 出版社/メーカー: NewsPicksパブリッシング
- 発売日: 2019/10/04
- メディア: 単行本